N.ハリウッド(N.HOOLYWOOD)は、2019-20年秋冬コレクションをニューヨークで発表した。
デザイナーの尾花大輔はクリエーションにあたり、ヨーロッパへ旅に出た。今季トライするのは、あえて避けて通ってきた道を通ること。以前より親しんできたアメリカではなく、ヨーロッパを選び、新たな表現へ視線を向けた。クリエーションの方法も従来とは変え、マスターピースとなるパターンを複数作ってから、個々のアイテムに応用していったという。
注目すべきは、従来使ってこなかったモチーフ。例えば、ミリタリーテイストの服は作っても、ストレートなカモフラージュ柄は今まで用いてこなかった。チェック柄と組み合わせ、パープル、ネイビー、カーキといったカラーを織り交ぜることで、アイキャッチかつ華やかな印象に。ズームアップした柄と細かいプリントを組み合わせて、スペクタクルに取り入れている。
また、1着でレイヤードしているかのように見せるデザインも今季ならではのポイント。中には取り外して個別のアイテムとして着用可能なものも登場する。カーキのロングコートや、ウールブルゾン、デニムブルゾンは、内側から覗く異なる質感の生地がスタイリングのアクセントとなっている。ライトグレーのロングコートには、柔らかなコーラルオレンジのライナーを取り付け、意外性のある色彩の組み合わせでアイキャッチに仕上げた。
アウトドアプロダクツ(OUTDOOR PRODUCTS)とのコラボレーションアイテムは、首から下げるケースや、ベストのようにして身に着けるボディバッグなどの他、コートやパンツも展開。バッグと同様のタフな素材で仕立てられたコートは、身体を丸ごと包み込み、“服”と“鞄”という2つの概念の境界線を曖昧にする。
ウールリッチ(WOOLRICH)とコラボレーションしたダウンベストやブルゾンはボリューム感のあるウォーミングな仕上がりが魅力。表情豊かなウールと、アーティフィシャルなメッシュがコントラストを描く。また、足元を飾るのはニューバランス(New Balance)や、コンバース アディクト(CONVERSE ADDICT)とコラボレーションしたスニーカー。軽快かつアクティブな印象を演出する。