2000年に入ると、「101801コート」に筆頭するブランドの代表ピースが数々生まれた。ベルト付きのラップコート「マニュエラ」、エナメルベルトと立体的な肩章を持つ「モリッツ」、大きな1つボタンがポイントの「ドルメン」など。「101801コート」同様にキャリアウーマン、そして現代女性の憧れとなった歴代コート群が会場を飾る。
ラストは2010年代。時代に合わせて進化を続けるマックスマーラを愛用するセレブリティたちに焦点を当てる。キャサリン妃やジジ・ハディッド、テイラー・スウィフトなど、世界中から愛されるファッションアイコンが、思い思いにマックスマーラを着用した姿が紹介される。当時に、アイコンバッグ「ホイットニー」の展示も。
ヘリテージコーナーを抜けると、2018-19年秋冬のランウェイピースをバックに、巨大なコートオブジェが登場する。新しいアイコンコートして注目されている「テディベアコート」をモチーフにしたオブジェは、プロジェクションマッピングと融合させた。
「カシャ」「ピンク」「キャメル」の3色から好みの色を選んで、タッチパネルを押すと、華やかな音色とともにプロジェクションマッピングがスタート。リボンやフラワー、木の葉などが舞うドラマティックな映像とともにコートのカラーが変化する。
インスタレーション横には、ミニチュアコートが並んだフォトスポットが。「101801コート」をモチーフに、この展覧会のために特別に製作したミニチュアサイズのコートが21体並んでいる。
写真撮影した後は「#ILOVEMAXMARA」をつけてインスタグラムに投稿して。横に設置されたパネルで、自分の投稿写真をチェックすると、その場でプリントアウトしカードにしてプレゼントしてくれる。
「アイラブマックスマーラ」展開催に合わせて来日した、マックスマーラのグローバルブランドアンバサダー、マリア・ジュリア・プレツィオーゾ・マラモッティにインタビューを実施。展覧会にかける思い、マックスマーラのアイデンティティについて話を聞いた。
・「アイラブマックスマーラ」展の開催地を大阪に決めた理由は?
大阪は、1992年に日本2号店をオープンした思い入れのある地です。ブランドの歴史の中でもとても重要なエリアだと捉えています。同時に、マーケットとして注目しているエリアでもあるんです。国際的な都市で様々なビジネスが発展していますし、働く女性も多い。また、観光客も多い街なので新しい出会いもあるはずだと期待しているんです。
・「アイラブマックスマーラ」展で伝えたいメッセージとは?
「アイラブマックスマーラ」展では、ブランドのアイデンティティであるコートにフォーカスを当てています。そのなかで、マックスマーラの歴史と価値観、そしてトレンドの中での私たちの存在感や近代的な要素をきっと感じられるはずです。
そして、タイムレスであること、本物であること、クラフトマンシップ、最高品質の生地、素晴らしいデザイン、そして女性を勇気付けるブランドというマックスマーラそのものにも触れられると思います。
・マックスマーラにとって「コート」とはどのような存在でしょうか。
マックスマーラは、コートとスーツからはじまったブランドです。しかし、ブランドをアイコニックな存在へと昇華させてくれたのは、キャメルコートだと考えています。面白いことに、過去だけでなく、いまもコートとマックスマーラは、切っても切り離せない関係なんです。いまの若い女性たちがマックスマーラを知るきっかけは、やはりコート。そういう意味で、ファンとの出会いを運んでくれる存在だと思っています。
・「コート」を作る上で大切にしているポイントは?
マックスマーラは創業から約70年経つブランドなのですが、コートに関していえば生地自体は、80年代から変わっていません。シェイプも一着買ったら20年くらいは着れるタイムレスなものだと思っています。その作りには誇りを持っています。
・「コート」のオススメの着こなしを教えてください。
マックスマーラのコートの長所は何を着ても合うところ。一着あれば、ジーンズに白シャツといったラフなスタイルから、フォーマルなディナードレス、ビジネスシーンのスーツまでなんでも合います。そこが、マックスマーラの美しさなのです。
特に、トライして欲しいのは、これまでマックスマーラを着たことのない若い女性たち。流行りだからという考えで洋服を選ぶのではなくて、自分が気持ちよく着られるアイテムをぜひ探し出してみてください、きっとファッションが楽しくなるはずです。