ボス(BOSS)の、2019年春夏メンズコレクションが、ウィメンズとの合同ショーにて発表された。
日常の中に、当たり前にビーチが存在している“カリフォルニア”の都市からインスパイアされたコレクションを展開。きめ細やかなデザインが、サーファーやビーチのオープンなムードをまとうことで、新鮮な印象を放つ。
淡く、柔らかなヌーディーピンクのセットアップやアウターは、ニュートラルな雰囲気が魅力だ。ドロップショルダーのロングコートは、程良い落ち感とともに流れるように身体を包み込む。膝丈のショートタックパンツやカットソーと合わせることで、よりヘルシーなイメージにまとめられている。また、カジュアルなブルゾンとジャージーパンツのスタイルも、ソフトな色彩によって穏やかな表情となっている。
空気を含んだような、肌触りの良い生地で仕立てたスーツは、美しいテーラリングながら、リラックスした仕上がり。手作業でしわ加工を施したコットンや、紙のように薄い生地を使用したスーツは、上品さの中にモダンな抜け感を作り出す。
プレーンなウェアに、ストライプやボーダーのラインが動きを与える。トップスのフロントに2本、象徴的にあしらわれたラインは、ごく自然に湧き上がる活発さを表すようだ。ドロップショルダーのボーダーニットは、スタイリングに軽快さや開放感を与え、深いレッドのステンカラーコートに合わせた、ストライプのハーフジップトップスは、色彩のアクセントとして見る者の目を引く。
スポーティなアイテムにも注目したい。光沢ナイロンを使ったフード付きジャケットや、ネオプレンのようなウールを使用したパーカーなどは、アクティブな印象ながら、端正に作られている。半透明の素材に幾何学的な模様をあしらったコートは、グレーのサンダルやオフホワイトのニットと合わせて、知的なムードのスタイリングを提示。ミニマルかつクリーンな存在感を見せた。