トクコ・プルミエヴォル(TOKUKO 1er Vol)の2018-19年秋冬コレクションが、2018年3月22日(木)に東京・渋谷ヒカリエにて発表された。
2019年、ブランド創立30周年を迎えるトクコ・プルミエヴォル。そんなアニバーサリーコレクションにデザイナー・前田徳子が選んだテーマは"パリ"だ。毎シーズン、旅先や世界各国の民族衣装などからインスピレーションを得るという前田だが、今季は原点に立ち返り、自分の住む街"パリ"をモチーフに楽しく自由なスタイルを展開していく。
ファーストルック、出迎えてくれたのはパリの街に欠かせない"カフェ"のギャルソンルック。ラッフルシャツにエプロンを思わせるスカートを合わせた2人のマドモアゼルが、足取り軽く、観る者を街へと招きいれてくれる。
続いて現れたのは、赤・青・白のトリコロールのドレス群。パリを象徴するエッフェル塔、サクレクール寺院といったシンボルは、アップリケやプリントに姿を変えてドレスを鮮やかに彩っている。
黒いキャンバスの上で本領を発揮するのは、パリを代表するアーティストや、映画スターをモチーフにしたクリエーション。黒をベースにしたトップス、パンツ、ドレスには、ニキ・ド・サンファルの世界観を想起させるポップなイラストがプリントされた。
ブリジッド・バルドーのスタイルからインスパイアされたのは、モノトーンの水玉プリント。ドットは集合体になることで瞳や唇といった彼女の表情をリアルに映し出し、モノクロのレンズを通した写真のように感じられた。
クライマックスに近づくと、鮮やかなカラーパレットが戻ってくる。再び姿を現したトリコロールのドレス群には、さきほどとは異なる刺繍のフラワーが咲き誇る。ラストは30周年を祝したハートがアクセントのボーダートップスに、チュールスカート、ベレー帽を合わせたパリジェンヌたちと手をつないで前田が登場。会場は拍手の渦に包まれた。