ジバンシィ(Givenchy)の2018-19年秋冬ウィメンズコレクションが、フランス・パリで発表された。テーマは「ナイト ノワール」。
クレア・ワイト・ケラーの2シーズン目となる今季は、ドイツ・ベルリンのドキュメンタリー映画から着想を得ている。80年代のナイトシーンを切り取った作品から、コレクションピースは夜の街に添うダークな仕上がり。
先陣をきって登場したファーストルックはパンチのあるフェイクファーのコート。黒とキャメルをミックスしたセンシュアルな模様を、太いレザーベルトでウエストマークしてシャープに着こなす。続くのは漆黒または深い緑などダークカラーで染め上げたレザーピースで、ジャケットの上に鎧のように纏ったり、フレアなロングスカートと組み合わせりしている。
構築されていくのはグラマーな女性像。しかし、内側の繊細さを具現化するように繊細なドレスピースが現れる。少し圧がかかると壊れてしまいそうなほど繊細なレース。胸元は大胆にカットされ、アシンメトリーに仕上げたスカート部分がひらひらと揺れ動く。スタンドカラーのタイトドレスの布地には、スパンコールが満遍なく散りばめられていて、右往左往動き回るような複雑な模様が刻まれている。
ラストにかけて登場するのは、光沢あるプリーツ地を使って仕上げたドレスルック。首から胸へかけて、またウエストから脚のつけねにかけて、テキスタイルがうねるように揺れ動き、不均衡で複雑なフォルムが完成している。