エミリオ・プッチ(EMILIO PUCCI)が2018-19年秋冬コレクションをランウェイショーで発表。昨シーズンは、「プール パーティ」をキーワードに、モデル約30体を迎えたプレゼンテーション形式で発表されたため1年ぶりのショーとなった。ミラノ・ファッション・ウィーク3日目の2018年2月22日(木)のことである。
序盤は、アイコンの総柄パターンが控えめ。代わって登場するのは、パンチの強いパープル、グリーン、ブルーなどをコンビネーションさせたカラーコントラストの強いルックたちだった。コートやポンチョは、ダブルフェイスになっていて、襟を大きく開けたりフレアなシルエットに仕立たりして、表と裏どちらの色彩も主役級に大きく扱った。レザーやレースのドレスは切り替えやパイピングによって、色彩の対比を強化。色の持つ力を体感させられるパワフルなルックが続いた。
会場が温まってきた頃には、エミリオ・プッチならではの総柄プリントのお目見え。今季は三つ葉や四つ葉などを想起させる可愛らしいモチーフを組み込んだプリントや、HOLLYWOODロゴを取り入れたものなど、キャッチーなプリントが起用されている。
それらのテキスタイルは、昨シーズンの「プール パーティ」の名残からであろうか、ビキニトップやフード付きガウン、スイミングキャップ風の帽子などに使用。派生して、ダウンジャケットやジャンプスーツ、キルティングダウンなど、スポーティなテイストにも積極的に用いられていた。
対峙させるように“プッチ柄”をセクシーにアレンジするピースも存在。ボディコンシャスなドレスや総スパンコールのワンピースなどのディテールまたは全面に取り入れられている。様々な視点からアイコニックなプリントにアプローチする姿は、このアイコン柄がカジュアルにもスポーティにもそしてドレスにも、様々なアレンジが可能なことを視覚的に表現しているように映る。