プラダ(PRADA)がイタリア・ミラノで発表した、2018年春夏ウィメンズコレクション。
ミウッチャ・プラダが届ける今シーズンのプラダは、マンガやコミックなどがキーワード。毎シーズンガラリと表情を変えるプラダのショー会場は、マンガやコミックで埋め尽くされ、壁や天井には1930年代から1960年代に活躍したアーティストや現代アーティストの作品が所狭しと並んでいる。参加したのは9名。中には日本人漫画家のオノ・ナツメが書き下ろしたイラストもある。
シーズンピースは、会場の勢いに負けず劣らずパンチの効いた仕上がりで、先に発表されたメンズコレクション同様、コミックや漫画を多様したカラフルな仕上がりだ。
象徴的に取り入れられたのは、だまし絵風のデザイン。コートやジャケット、ロングジレなど様々なピースの上は、シワやドレープなど染めによって表現されたテキスタイルの動きが描かれている。
フェミニズムを追い求めるミウッチャが、今季のスーツスタイルとして取り入れたのは、ショートパンツとブロケードのワンピースだ。ひざ上20cmくらいの極短ショートパンツにはハイソックスをオン。テーラードジャケットとキャラクター入りの襟付きシャツに、スポーティーなスニーカーとキッチュなアクセサリーをミックスさせて、新感覚のジャケットスタイルを提案する。
ブロケードのワンピースはもっと斬新な取り入れ方で。ピンクやグリーンなど淡くファンシーな色使いのフラワーワンピースをロングパンツとレイヤード。ワンピースの下はシャツ&トラウザーのスタイルで、ベーシックな着こなしに意外性を投じる。
ショーが進むごとに着こなしは大胆かつ予想外のアプローチに。ノースリーブの上にニットベストさらにワンピースを組み合わせたガーリーなスタイルや、ノースリーブシャツにワンショルダー風のニットベスト&スリーブレスのジレを合わせたマスキュリンスタイルなど、プレイフルな着こなしが提案されている。
すべてのルックに共通するのは、男性的な思想を持った現代女性の形。コミックやアニメなどのように、心躍るポップなアプローチで、現代社会を巧みに表現した。