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国立新美術館で「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」モネやルノワール名作約60点、初公開作品も

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「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」が、2018年2月14日(水)から5月7日(月)まで国立新美術館にて行われる。実業家エミール=ゲオルク・ビュールレが収集した約60点の名作が、印象派の作品を中心に集結する。日本でまとまってビュールレ・コレクションの展示を行うのは27年ぶりの2回目となる。

印象派からフランス前衛絵画まで勢揃い

ビュールレは、生涯を通じて美術品の収集を行い、フランスの印象派とポスト印象派を中心に、自身のコレクションを増やしていった。また、それらの作品への理解を深めるものとして16世紀から18世紀のオランダ派やヴェネツィア派の絵画やゴシック式彫刻などの古典作品から、ナビ派、フォーヴィスム、キュビスム、1900年以降のフランス前衛絵画まで幅広く揃え、世界を代表するプライベート・コレクションの一つとなった。

ピエール=オーギュスト・ルノワール 《イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢 (可愛いイレーヌ)》(1880年)
ピエール=オーギュスト・ルノワール 《イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢 (可愛いイレーヌ)》(1880年)
©Foundation E.G. Bührle Collection, Zurich (Switzerland) Photo: SIK-ISEA, Zurich (J.-P. Kuhn)

世界中が注目する印象派コレクション

ポール・セザンヌ《赤いチョッキの少年》(1888 / 90年頃)
ポール・セザンヌ《赤いチョッキの少年》(1888 / 90年頃)
©Foundation E.G. Bührle Collection, Zurich (Switzerland) Photo: SIK-ISEA, Zurich (J.-P. Kuhn)

随一の印象派コレクションは大きな見所となっている。ビュールレ・コレクションの中でも、印象派・ポスト印象派の作品は特に質が高く、世界中の美術ファンから注目される作品たちだ。ウジェーヌ・ドラクロワ、エドガー・ドガ、エドゥアール・マネ、ピエール=オーギュスト・ルノワール、フィンセント・ファン・ゴッホ、ポール・ゴーギャン、クロード・モネ、ポール・セザンヌ、アンリ・マティス、パブロ・ピカソなど豪華な作家の作品が一堂に会する。中でも、ルノワールが8歳のあどけない少女を描いた《イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢(可愛いイレーヌ)》と、セザンヌが描いたアンニュイな表情が特徴的な《赤いチョッキの少年》は、両作家の最高傑作として知られる、見応えのある作品だ。

日本初公開作品の数々

クロード・モネ《睡蓮の池、緑の反映》(1920 / 1926年頃)
クロード・モネ《睡蓮の池、緑の反映》(1920 / 1926年頃)
©Foundation E.G. Bührle Collection, Zurich (Switzerland) Photo: SIK-ISEA, Zurich (J.-P. Kuhn)

今回展示を行う約60点の作品の内、その半数が日本初公開の作品というところも見所の一つとなっている。特に、門外不出と言われたモネの《睡蓮の池、緑の反映》は高さ2メートル×幅4メートルの大作。睡蓮や池が映し出す複雑な色彩の変化をとらえた「睡蓮」シリーズの日本初公開作品であり、必見の一作だ。

その他、カミーユ・ピサロが雪道の穏やかな風景を描いた《ルーヴシエンヌの雪道》や、アルフレッド・シスレーが夏場のボート競技を生き生きと描いた《ハンプトン・コートのレガッタ》、軽やかなタッチと明るい色彩が目を引くエドゥアール・マネの《ベルビュの庭の隅》など、数々の印象派作品が日本初公開となる。

作品達が物語るセザンヌ、ファン・ゴッホの作風の変遷

ポール・セザンヌ《パレットを持つ自画像》(1890年頃)
ポール・セザンヌ《パレットを持つ自画像》(1890年頃)
©Foundation E.G. Bührle Collection, Zurich (Switzerland) Photo: SIK-ISEA, Zurich (J.-P. Kuhn)

ビュールレ・コレクションの中で、セザンヌとファン・ゴッホのコレクションは大変充実している。それぞれ6点ずつ出展される作品は、セザンヌとファン・ゴッホの作風の変遷を明らかにし、画家としての軌跡を辿ることのできるラインナップだ。セザンヌの描いた最大サイズの自画像である《パレットを持つ自画像》は、最盛期に描かれた作品。堂々としたオーラを放つ佇まいに、セザンヌ自身の画家としての自負を感じられる。ファン・ゴッホ《花咲くマロニエの枝》は、そのしっかりとしたタッチやはっきりと明るい色彩から、ファン・ゴッホが新印象主義の手法を取り入れ独自に発展させたことがうかがえる。多様な様式で作品を残したファン・ゴッホの柔軟な創造性を見て取ることができる。

フィンセント・ファン・ゴッホ《花咲くマロニエの枝》(1890年)
フィンセント・ファン・ゴッホ《花咲くマロニエの枝》(1890年)
©Foundation E.G. Bührle Collection, Zurich (Switzerland) Photo: SIK-ISEA, Zurich (J.-P. Kuhn)

コレクション全貌を見るラストチャンス

ビュールレ・コレクションがスイス国外に持ち出されて公開されたのは過去に数回のみ、また一般公開が規制されていたことからも、今回の日本での公開は大変貴重な機会だ。また、2020年にはビュールレが生涯を通じ財政的支援を続けてきたチューリヒ美術館に全てのコレクションが移管されることが決まっているため、今回の展覧会がビュールレ・コレクションの全貌を見ることのできる最後のチャンスとなる。

詳細

至上の印象派展 ビュールレ・コレクション
会期:2018年2月14日(水)~5月7日(月)
会場:国立新美術館 企画展示室 1E
住所:東京都港区六本木7-22-2
開館時間:10:00~18:00
※毎週金曜日、4月28日(土)~5月6日(日)は20:00まで、入場は閉館30分前まで
休館日:毎週火曜日(ただし5月1日(火)は除く)
料金:一般(当日券)1,600円(1,400円)
大学生(当日券)1,200円(1,000円)
高校生(当日券)800円(600円)
※()内は団体、前売り料金
※団体は20名以上
※中学生以下無料
※障害者手帳持参者(付添い1名含む)無料
※前売券は2017年10月12日(木)~2018年2月13日(火)までの販売
(国立新美術館では2月12日(月)まで)
※期間限定前売券「至上の印象派展」ペアチケットは2017年10月より販売予定。
チケット販売場所:国立新美術館(開館日のみ)、展覧会ホームページ他、主要プレイガイド
※手数料が発生する場合有。
巡回先:福岡 九州国立博物館 2018年5月19日(土)~7月16日(月・祝)
名古屋 名古屋市美術館 2018年7月28日(土)~9月24日(月・祝)

【問い合わせ先】
ハローダイヤル
TEL:03-5777-8600

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国立新美術館で「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」モネやルノワール名作約60点、初公開作品も|写真1 国立新美術館で「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」モネやルノワール名作約60点、初公開作品も|写真2 国立新美術館で「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」モネやルノワール名作約60点、初公開作品も|写真3 国立新美術館で「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」モネやルノワール名作約60点、初公開作品も|写真4 国立新美術館で「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」モネやルノワール名作約60点、初公開作品も|写真5 国立新美術館で「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」モネやルノワール名作約60点、初公開作品も|写真6 国立新美術館で「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」モネやルノワール名作約60点、初公開作品も|写真7 国立新美術館で「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」モネやルノワール名作約60点、初公開作品も|写真8 国立新美術館で「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」モネやルノワール名作約60点、初公開作品も|写真9 国立新美術館で「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」モネやルノワール名作約60点、初公開作品も|写真10 国立新美術館で「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」モネやルノワール名作約60点、初公開作品も|写真11 国立新美術館で「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」モネやルノワール名作約60点、初公開作品も|写真12 国立新美術館で「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」モネやルノワール名作約60点、初公開作品も|写真13 国立新美術館で「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」モネやルノワール名作約60点、初公開作品も|写真14 国立新美術館で「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」モネやルノワール名作約60点、初公開作品も|写真15

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