ハンティング・ワールド(HUNTING WORLD)は、50年を超える長い歴史の中で初めてのランウェイショーをイタリア・ピッティ・イマージネ・ウォモで発表。最新コレクション2018年春夏より、ホワイトマウンテニアリング(White Mountaineering)を手掛ける相澤陽介を迎え、新たなステージの幕を開けた。
ハンティング・ワールドといえば、言わずと知れた名品「バチュー・クロス」のバッグ&アクセサリーがアイコンだ。深いグリーンとベージュを組み合わせたクラシックなデザインは、その耐久性の高さも相まって、創業当時から変わらずファンを魅了し続けている。相澤のデビュー戦は、この伝統を讃えるように、「バチュー・クロス」のバッグをほとんどのモデルに持たせ、ブランドのアイデンティティを強く押し出した。カットソーやTシャツに見える、シンボルの象モチーフやブランドロゴも同じ考えから起用したのだろう。
こういった古き良き部分は継承ながらも、得意とする”アウトドアとファッションスポーツスタイルの融合”をキーワードに、相澤はデザインを確実に進化させている。
基盤になるのはミリタリー、ワーク。デニム地、ナイロン素材などが多く使用されている。ハーフパンツに大きなポケットを配したり、デニムジャケットにカラフルなアップリケをあしらったりと、機能性・デザイン性を引き立たせて、アウトドアをシティへと昇華。迷彩柄は、カラーペンで描いたような抽象的なモチーフとなり、カラートーン違いで何度も登場する。また、アクティブウェアに交えて、カラーポロシャツ、ウィメンズにみられるアシンメトリーなシャツといった、一癖ありながらもクリーンなデザインも併用させている。
相澤によるファーストシーズンは、メンズ・ウィメンズ含む全40ルックが展開。伝統をうまく嚙み砕き、ハンティング・ワールドを今後どういった方向へ導いていくのか。今後の活躍にますます期待が高まる。