最近のエドワードグリーンの革新について伺うと、「今年は、イギリスを代表するテーラードブランド、ハーディ エイミス(HARDY AMIES)とコラボレーションをしました。ビジネス以外の場面でも、最上級の心地よさと上品な足下を演出する、Lakeシリーズ(写真上)も発売し、製品ラインナップも充実させています。クラッシックスタイルが好きな方、最高級の品質を好むビジネスマン、そしてファッションの感度が高い方の 3つのタイプの方々にエドワードグリーンの価値を届け続けています」とユアンさん。
確かに、グッドイヤー・ウェルト製法(クッション性と耐久性に優れた製法)で作られたエドワードグリーンの靴は頑強で、履き心地がよい。そして品質と技術が上品な美しさをあたえる。それだけでなく、ブランドのDNAである最高級のブリティッシュエレガントに時代の息吹を与え、ブランドを活性化し、現代へ不変の美しさを届け続けていることが、エドワードグリーンが最高のブランドでいる理由だろう。
日本ではドーバー、チェルシーの人気が高いが、どの製品もエドワードグリーンのブランドDNAを体現している。エドワードグリーンの原点であるアーミーブーツを元にデザインされた「Galway」(写真右上)や、ユアンさん一押しの「Malvern」(写真下)もぜひ手に取ってみてほしいとのこと。
日本での人気の秘密を尋ねると、「エドワードグリーンのブランドDNAが日本人男性への感性を揺さぶるからでしょうか。オーダー受注会での日本人のお客様とのコミュニケーションは貴重な時間です。細部までに対する思い入れの強さやこだわりに、こちらがインスピレーションを受けることさえありますからね」とのこと。日本人の'粋'の美意識は、靴との相性がいいのかもしれない。
グローバル化の流れで、他の英国の老舗ビスポークシューズブランド、チャーチはプラダに、ジョンロブ(ジョンロブ・ロンドンを除く)もエルメスの資本下となっているが、エドワードグリーンは、独立したブランドとして自らその歴史と伝統を継承し続けることを選択している。そんなエドワードグリーンの靴は、熟練の職人達の手でひとつひとつ作り出されてきた。