2012年Chloé(クロエ)の春夏コレクション。クリエイティブ・ディレクターにクレア・ワイト・ケラーによるファーストコレクションのインスピレーションソースは「フェスティバルに遊びに来ている女の子たちや、デイビッド・ベイリーの撮影したマリー・ヘルヴィンのビーチの写真、アンジェリカ・ヒューストンの写真」。「このコレクションには繊細さと太陽の光のような陽気さという二つのフェミニティが存在」すると彼女は語る。
カラーパレットは、柔らかいパステルカラーのほか、ヌードカラー、ピンク、ほんのり明るいアクセントカラーなど、メイクアップを連想させるもの。薄いシルク素材のシャツドレスやコットン、リネンのハンカチーフなど柔らかな素材と組み合わせることで、朗らかながらもリラックスしたスタイルを作り出す。
花の刺繍や幾重ものプリーツを施したブラウス、ゆとりをもったシルエットのパンツは今季のコレクションを一層フェミニンな印象へと仕上げている。アクセントになるのは、柔らかなレザーを使用しながらも、かっちりとしたフォルムのバッグ。ワイドなストラップのついたミニクラッチや、チェーンショルダー、大きなトートバッグなどは、牛革やエキゾチックレザーなどの素材、クロエらしいナチュラルな色合いやぱっと目を惹く鮮やかなカラーと組み合わされ、バリエーション豊富に展開している。ネックレスチェーンをモチーフにしたジュエリーのようなベルトや、シルバーやブロンズカラーで展開した蛇革のストラップサンダルやローファーも、ほどよいアクセントになっている。
フレッシュでナチュラルな雰囲気とディテールへのこだわりでフェミニティを表現し、ワンランク上の大人スタイルを提案したコレクションだ。