ジバンシ バイ リカルド ティッシ(Givenchy by Riccardo Tisci)の2017-18年秋冬メンズコレクションが、フランス・パリで発表された。
リカルド自身が小さい頃に手にしたウエスタンヴィンテージが着想源。新しいものと古いものをミックスさせ、幾つかのストーリーに分けてコレクションを構成していく。
序盤を飾ったのは、オーバーサイズであり、オーバーディテールであるテーラード。オーバーサイズと言っても身頃にゆとりがあるわけではなく、丈感を長くしてブランドのもつシャープさは保ったまま。特大のボタンやダッフルコートのトルグ、変形するフードなどのディテールは大きくなりすぎているあまり、洗練されたワードローブの中で異質的にうつる。
中盤にはトライバルフェイスが主張する。大胆でポップなカラーリングは序盤に見たフィッシャーマン風のダッフルコートにも派生し、カラフルなトルグがぐんとプレイフルなフロントを創り上げる。キャッチーなアイテムはこれだけでなく、ブランドのアイコンであるスターがカットアウトされたニットなども登場している。
ここまで随所に提案されたパーカーは、今シーズンのテーマをわかりやすく具現化している。というのも“新しいもの”を表すパーカーにドローストリングではなく、“古いもの”を表すヴィンテージ柄のスカーフを通して首元を飾っているからだ。
最後はウィメンズコレクションでの提案も記憶に新しい、ボタン部分をジュエリーにしたコートやニット。今シーズンのオーバーディテールの特徴を活かし、サイズも格段大きめ。どこかヴィンテージアクセサリーを思わせるようなラグジュアリーなエッセンスとなっている。