スレトシス(Sretsis)2017年春夏コレクションが発表された。今シーズンのテーマは「Paradiso(=楽園)」。キューバ・ハバナやギリシャ・サントリーニ、イタリア・ポルトフィーノ、そして南フランスといったエキゾチックな街から着想を得た、夢のような異国情緒漂うワードローブを提案する。
まずは、ハバナにあるミステリアスな路地裏から出発。メンズウェアのようなシルエットとテーラリングのジャケットは、カンカン帽をさり気なくかぶり、シガーとモヒートを手に着こなして。ラッフルグローブやドット柄と組み合わされた、キューバを代表するシガー(葉巻)からヒントを得た“Cigarillo”プリントが散りばめられている。インパクトのある柄は、他にもハイウエストのパンツやスカート、ワンピースに現れる。
シエスタへと太陽が傾く頃、フラメンコを連想させるルックが映し出しされる。100%コットン素材にデイジーの刺繍があしらわれた“Margarita Eyelet”は、リラックスした素材感に繊細な職人技を合わせたシリーズだ。シルクコットンサテンのラッフルトップスに、刺繍がついたサッシュベルトを巻けば、リズム奏でるボヘミアンな雰囲気に。
続いて、カリブ海沿岸の避暑地を連想させる“Caribbean Delights”のウェアには、ブルーやホワイトのリネンに色とりどりのフルーツが。イチゴやパイナップル、バナナのほかバスケットのモチーフがボーダー状に刺繍され、ティアードドレスやスカート、カフタンを引き立てる。ラメ糸を使用した薄手のストライプニットと組み合わせた着こなしは、まるでモダンな休日スタイルのよう。
楽園の夜は、きらめくカクテルルックで楽しんで。シルクベルベットを用いた“Paradise Tody”のパンツやトップスは、生き生きとした色合いが特徴。ショートパンツやトップスに顔を出すプエルトリコの国鳥・Tody(=コビトドリ)のモチーフは、ひとつずつ手作業で取り付けられている。さらに、アジアンテイストな刺繍が取り入れられたチャイナドレス風のウェアも。
陽気で生きる喜びにあふれた“空想のサマーバケーション”に連れて行ってくれそうなワードローブの数々。繕うだけで非日常のスリルを味わえそうだ。