2011年10月22日、ディスカバード(DISCOVERED)が2012年春夏コレクションを発表した。
今季は「TRIBE」をテーマに"暴走族"や"種族"といった「族」の持つ勢いを表現した。時代は90年代前半にフォーカスし、当時流行したデザインにメッシュやバンチングレザーといった軽い素材を用いて現代風にアレンジした。黒をベースとしたカラーパレットにグレーやネイビー、青、黄色といった明るい色をポイントとして使うことでエネルギッシュな作品に仕上がっている。
バイクのクラクション音が響き渡る会場。そこにまるで雷が光っているかのようにライトを点滅させながら暴走族がやってくる。そんなワンシーンを連想させる演出の中、チョイ悪ルックに身を包んだモデルたちが登場した。
デザイナー自身も着ていた経験があるというボンタンズボンをモチーフにしたブラックパンツには黄色のベルトを締めて、足首からポップな柄のソックスを覗かせることで、モダンテイストで鮮やかな印象に。ワンピースのように伸びきったトップスの下にスパッツを穿いたり、ウエストサイズが大きすぎるほどのパンツに体のラインに馴染むロングTシャツを合わせたりしてバランスの取れたスタイリングを提案した。ミニマムにまとめつつも、リラックスしたシルエットで社会に対する不満が表現されている。その不満をオリジナリティ溢れるエッジィで攻撃的なデザインで爆発させた。
デザイナー木村多津也は「とにかく元気の出ること、勢いがあることがしたかった。今回、このVERSUS TOKYOに参加して、これからますますファッションに興味を持つであろう多くの若者にこのショーを見に来てもらえたことは、とても喜ばしいこと。楽しいことをどんどんしていきたいので、今後も機会があるなら参加して盛り上げたい」と語った。