マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)の2017年春夏メンズコレクションが発表された。
今シーズンは、60年代初頭から絶大な影響力のあったイギリスのバンド「ザ・ローリング・ストーンズ」のミック・ジャガーやキース・リチャーズのワードローブから着想を得ている。
それを顕著に表しているのは、レインボーやアニマルプリント。リップストックの軽いミリタリーコートには、縁取るようにレインボーがあしらわれていて、さらに付属する紐までが同色だ。カーキのブルゾンは完全なるミリタリーに不釣り合いなまでの遊び心で色が差し込まれている。虹をドットのように配したシャツには光沢のあるブルゾンを羽織り、パンタロンのようなワイドパンツを合わせて、まさにその頃のスタイルを踏襲するワンルックを提案している。
官能的にさえ映るヒョウ柄のシャツは、前立て部分にフリルを添えたジェンダーレスなデザインで、軽いテーパードのスラックスと合わせればさながらその時代の彼らのスタイツのよう。ヒョウ柄は足元にまで幾度となく登場しており、ボーダーやチェック柄などあらゆるテキスタイルとの相性を発揮している。
モノトーンの市松模様のシャツにはパイピングを施した緩いジャケットと裾絞りのイージーパンツを、全面スパンコールのグラマラスなジャケットにはデニムパンツを、といったハズシをきかせたスタイリングも今シーズンの特徴だ。ジャケットやスニーカーに登場したヤシの木のモチーフは、グラマラスなムードと不思議とマッチする。今シーズンの特徴の一つと言えるジャマイカン アイランドをミックスさせ、当時のスターたちのスタイルにマークジェイコブスのエッセンスを注ぐ役割を果たしている。