ジョン ガリアーノ オム(JOHN GALLIANO HOMME)の2012年 春夏コレクションでは、1960年代のロンドンのポップアートシーンと、そこで活躍したアーティスト達がインスピレーション源の今季、フレッシュでエレクティックなスタイルが揃った。
まずはピーター・ブレイク。60年代のポップアートのパイオニアであり、ビートルズの「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」のアルバムジャケットを手掛けたことでも有名なアーティスト。胸元で勲章が光る深紅のコートに始まり、ミリタリーコート、ジャケット、リネンのコート、アシンメトリーなパターンのパンツが続く。
テーラリングアイテムは同じくイギリス人ポップ・アーティストでLA在住のデヴィッド・ホックニーのライフスタイルから。パステルグリーン、アクアブルー、白、ライトグレイと爽やかなカラーパレット。ボウタイや、野球帽、ツートーンのブローグシューズが遊び心あふれるポイントをプラスした。スリッパを履き、オリエンタルプリントのシルクのガウンやパジャマのようなスタイルや、ストライプのアンダーウェアが恋人であるピーター・シュレシンガーとの、カリフォルニアの太陽の下での甘く華やかな生活を彷彿とさせる。
ラストは、ロンドンの高級住宅街メイフェアや歓楽街ソーホーのアンダーグラウンドのナイトクラブに集うアーティストやロックスター、モデル達のスタイル。スリムでシャープなラインがセクシーなタキシード姿は、豪華な刺繍やはだけたジャケット、ヴィヴィッドなプリント、スネークプリントのスキニーパンツなどロックな雰囲気でいっぱいだ。
ジョン ガリアーノが去った後も、ガリアーノのスピリットはブランドにしっかりと受けつがれている。