マルニ 2016年春夏コレクション - 複雑なレイヤリングでアシンメトリーなラインを走らせて

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マルニ(MARNI)の2016年春夏コレクションが、イタリア・ミラノで発表された。ブランドは、2015-16秋冬シーズンより、ランウェイショーやプレコレクションとは別にカプセルコレクションをスタート。2016年春カプセルコレクションでは、色鮮やかなカラーとともに、毒っ気のあるワードローブを展開している。その流れからだろうか、今季はグリーンやイエローといったアイコニックなパレットからスタートするものの、レッドやブルーといったパキッとした色彩が目立つ。

刺激的なカラーリングが続くが、ショー全体は穏やか。ゆったりとしたミュージックにあわせて、モデルたちも歩みを進める。しかし、そのスピード感でも読み取れないほどの複雑なレイヤリングが今シーズンのマルニスタイルだ。

ロングドレスには、はさみで切り込みを入れたようなカッティングやスリットが施されている。スクエア形にカットオフしたもの、360度大きく切り込みを入れたものなど様々。そこに、メッシュ地のドレスやパンツ、スカートなどを組み合わせていくのだが、アイテム同士の境目は曖昧。長さや角度を少しずつ変えながら、レイヤードあるいはアイテムそのものに縫い合わせ、アシンメトリーなラインを走らせていく。

エッグシルエットのアイテムもいくつか並ぶが、シルエットはロングでなめらかなものがメイン。長いもの同士の組み合わせるスタイリングも、薄く軽い素材やドット柄のレースなどを差し込むことで、重さを軽減している。また生地をたっぷりととり、アイテムそのものが魅せる、流動的な流れもポイント。マルニを代表するボタニカルモチーフは、刺激的なムードに。ビーズ刺繍や大振りなプリントで表現され、躍動感を与えている。

足元は昨シーズンに引き続き、構築的ヒールのサンダルとフラットシューズ。また太いバングルのバッグや、紙袋をくるくると丸めたようなクラッチバックも揃った。