ヨシオ クボ(yoshio kubo)の2011-2012年秋冬コレクション。シーズンテーマは「NORTH WESTERN STORY」。ショーン・ペン監督のロードムービー「Into The Wild」をベースに「アメリカ北西部、アラスカの寒く澄んだ空気から見える美しい情景と、そこを旅する男」を頭の中で創造、その情景をコレクションの中で表現した。アクションシーンからインスピレーションを受けた2011年春夏コレクションを「火」のイメージとすると、2011-2012年秋冬は「雪」のようなイメージで、物静かで無骨な男性像が浮かび上がる。
コレクションルックに見られる様々なレイヤード使いは、旅する男が服を拾いながら身につけていくストーリーから派生したもので、ボトムには細身のパンツ、それにスカート、パイル地を用いたロング丈のパーカー、ジャケット、ボリュームのあるブルゾン、ポンチョ、ネックウォーマーなどのアイテムを重ねていくスタイル。
積極的に行っている素材開発から生まれたツイード、パイルなどのオリジナルテキスタイルと、鮮やかなグラフィック柄、また、これらにトリッキーなディテールワークを加えたアイテムがヨシオクボらしい。ジャケットやシャツには、アメリカ北西部のイメージから連想された星、トナカイの角、狼、雪の結晶のようなモチーフのプリントが施されている。