アンダーカバー(UNDERCOVER)が、2015-16年秋冬メンズコレクションを発表した。
コレクションルックを飾る印象的なポーズは、デヴィッド・ボウイを想起させるだろう。そんなお茶目な仕掛けは、ワードローブにも影響を与え、彼の曲「Rebel Rebel」のロゴが、フード付きジャケットのバッグスタイルを堂々と飾った。
今シーズンは「NO (B)ORDERS」をテーマに、テーラードはワークに、シックはカジュアルに、カテゴリーの境界線を越えたワードローブが披露された。それは、アウターとボトムスに顕著に表れている。まずアウターは、部分的にサテンを採用したロング丈のワークジャケットや、裾を切りっぱなしにしたテーラードジャケット。ボトムスは、センタープレス加工を施したダメージパンツや、足首にリブをあしらったクリーンなウールパンツで展開した。
境界線にフォーカスを当てたコレクションテーマとリンクさせて、少年と大人の間にあるモラトリアムな時期を詩で表現した、ウィリアム・ブレイクの作品を採用。彼が描いた絵画をプリントしたアウターは、全体の中でパンチを効かせ、少しスピリチュアルで奇妙な雰囲気が、アンダーカバーらしい世界観を構築した。
ゾクっとさせる演出は、ドラキュラの手をグラフィックアレンジした、ハンドモチーフにも引き継がれる。グリーンやブルーの長い爪を持った手が、ツンツンと肩や背中を叩くかのように、トップスの首元や肩など、さまざまなところにあしらわれた。
そのほかにも、随所に遊び心が見られる。1970年代ファンジーン(同人誌)の表紙ロゴや、iPhone6ケース付のアウターなど、チャーミングなエッセンスを採り入れたタウンウエアが揃った。