2014年10月17日(金)、ハウス オブ ホランド(House of Holland) が東京・渋谷ヒカリエにて2015年春夏コレクションを発表した。
「今回、とても落ち着いてリラックスしたかたちでショーの準備をすすめることができました」と語った、デザイナーのヘンリー・ホランド(Henry Holland)。今シーズンは、70年代のグルービースタイルをベースに、会場から会場へ、バックステージからバックステージへとロックスターをフォローしていたグルービーと呼ばれる人々からインスパイア。そこで、当時有名だったグルービー“シンシアプラストキャスターズ”から、「プラストキャスター」という名前を借りて、70年代のプリントやテイストをふんだんに取り入れたワードローブを提案する。
重低音が鳴り響き、ショーが幕を開けた。フレッシュなエネルギーを振りまきながら現れたモデルのスカートやブルゾンには、たくさんの大振りな花柄がプリントされ目線を奪う。続くルックにもそれらが大胆に採用されたり、小ぶりなフラワーが服を埋め尽くす程に描かれたりと、見る者を飽きさせない。またピンクやグリーン、レッドやイエローなどのビビッドなカラーパレットで快活な印象を与える。さらに足元に目を移すと、アッパーの後部にまで今にも咲き誇ろうとするキッチュな花が見られ、後ろ姿でも会場を楽しませた。
時折、かっこいい印象も覗かせる。例えば波動のようなボーダーや、フリンジがついたジャケットなどは、強めのメイクも相俟ってロックな雰囲気を醸し出した。
中盤からは、レーシーなピースが加わり女性らしいエッセンスを加える。フローラルな刺繍がワンピースやタイトなスカートなどに施されたり、デニムやワンピースの首元、さらにはバッグにまでアップリケのようにして取り付けられた。またシャイニーなスカートやシャツ、サテンのような素材も多用され、クライマックスまでブランドが得意とする楽しげな雰囲気をそのままに、ポップで個性的なショーを披露した。