ロンドン・ファッション・ウィーク(London Fashion Week)3日目の9月20日、マシュー ウィリアムソン(Matthew Williamson)が2011S/S春夏のコレクションを発表した。
ぐっと大人っぽくなったマシュー・ウィリアムソンのコレクションのミューズは、「無人島に漂着した女性」。
カーキを中心としたサファリスタイルはトライバルなモチーフなどが力強い。同時に、柔らかで艶やかなサテンのジャンプスーツ、マキシ丈のフリンジ、ビスチェ風のトップスなど、あくまでもマシューらしいフェミニンさを失わない。サファリカラーに対照をなす鮮やかなブルーのジャケットやパンツも印象的だ。フリンジは服だけでなくバッグやストールにも用いられており、今シーズンのキーモチーフのひとつになっている。
スカートはミニかくるぶしまで届くマキシの両極端。いかにもマシューらしい一群のロングドレスは圧巻で、色鮮やかで複雑な柄のデジタルプリントに流れるような豊かな布使いがゴージャスだ。会場となった旧発電所に設けられた特設テントは外から風が抜けるように設計されており、夕方のテムズ河岸の風にスカートがなびく演出も服の魅力を最大限に引き出した。
パーティーガールのためのデザイナーだったマシュー・ウィリアムソンも、10数年を経てロンドンを代表するデザイナーとなった。若手ブランドが中心のロンドン・ファッション・ウィークの前半の最後に、貫禄のショーを見せたマシューは満員の観客に盛大な拍手で迎えられた。