菅木志雄の新作展「あるというものはなく、ないというものもない」が、東京の小山登美夫ギャラリー六本木にて、2024年4月27日(土)から6月8日(土)まで開催される。
菅木志雄(すが きしお)は、60年代末から70年代にかけての芸術運動「もの派」の主要メンバーとして活躍し、50年以上にわたって創作を続けてきた現代美術家だ。木や石、ロープといった日常的な素材を用いて、それらをありのままに組み合わせた菅の作品は、「もの」同士、空間や鑑賞者との関係性を浮かび上がらせるものだといえる。
「あるというものはなく、ないというものもない」展は、小山登美夫ギャラリーで9回目となる菅の新作展。本展に際して菅は、アートとは「そこに在るもの」を認めること、という言葉を寄せている。あらゆるものは、何かの役に立つ、何らかの価値がある、という意味付けを帯びるのではなく、まさに「そこに在るもの」である。こうした自然なるものが同一次元で集まって、場に一定の世界観を立ち上がらせるのだ。
あらゆるものが同一次元にあるとは、そのうちのどこかが特別である、というわけではないことになる。この考えがよく現れているのが、本展に出品される《素空》だ。同作は、長さが少しずつ異なるオレンジの細い角材が、等間隔のようで等しくはない間隔で枠内に配置された作品であり、どこをとっても同じようでいて同じ表情はなく、そこに空間が抱き込まれる、というものになっている。
菅 木志雄展「あるというものはなく、ないというものもない」
会期:2024年4月27日(土)〜6月8日(土)
会場:小山登美夫ギャラリー六本木
住所:東京都港区六本木6-5-24 complex665 2F
開廊時間:11:00〜19:00
休廊日:日・月曜日、祝日
入場料:無料
【問い合わせ先】
小山登美夫ギャラリー六本木
TEL:03-6434-7225