企画展「吉田克朗展—ものに、風景に、世界に触れる」が、神奈川県立近代美術館 葉山にて、2024年4月20日(土)から6月30日(日)まで開催される。その後、埼玉県立近代美術館に巡回する。
吉田克朗(よしだ かつろう)は、戦後日本を代表する美術動向「もの派」の中心作家として活躍し、やがて「もの派」の作風から離れて実験的な絵画表現を追求した美術家だ。企画展「吉田克朗展—ものに、風景に、世界に触れる」は、吉田の全貌を紹介する初の回顧展となる。
1943年に生まれた吉田は、69年より、物体を組み合わせ、その特性がありのままに表れる作品の制作を始めた。このような作風を示す「もの派」の先駆的な作家のひとりであった吉田は、やがて作風を転換。70年代からは、転写などを用いた絵画表現を模索し、80年代前半には風景や人体を抽象化して描く「かげろう」シリーズを発表、80年代後半からは、粉末黒鉛を手指でこすりつけて有機的な形を描く「触」シリーズを手がけて注目を集めているものの、1999年にこの世を去った。
本展では、「もの派」時代の立体作品から、《Work "9"》や《Work "D-197"》といった版画作品、「かげろう」や「触」などの油彩画を網羅するとともに、重要なドローイング作品を紹介。約170点の作品や資料とともに、吉田の足跡をたどってゆく。
また、吉田の「もの派」時代を再検証。初期作品《Cut-off (Paper Weight)》や《Cut-off (Hang)》を再制作して展示するほか、作品プランやコンセプトについて綴った制作ノートなども公開する。
企画展「吉田克朗展—ものに、風景に、世界に触れる」
会期(予定):2024年4月20日(土)〜6月30日(日) 会期中に一部展示替えあり
会場:神奈川県立近代美術館 葉山 展示室1・2・3a・4
住所:神奈川県三浦郡葉山町一色2208-1
開館時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(4月29日(月・祝)、5月6日(月・振)は開館)
観覧料:一般 1,200円(1,100円)、20歳未満・学生 1,050円(950円)、65歳以上 600円、高校生 100円
※( )内は20名以上の団体料金
※中学生以下、障害者手帳などおよびミライロIDの提示者(介助者原則1名含む)は無料
※5月18日(土)「国際博物館の日」は無料開館
※本展の観覧券で、同日にかぎりコレクション展「斎藤義重という起点—世界と交差する美術家たち」を観覧可
※ファミリー・コミュニケーションの日(毎月第1日曜日:5月5日、6月2日)は、18歳未満の子ども連れの家族は割引料金で観覧可(65歳以上のぞく)
■巡回情報
・埼玉会場
会期:2024年7月13日(土)〜9月23日(月・振)
会場:埼玉県立近代美術館(埼玉県さいたま市浦和区常盤9-30-1)
【問い合わせ先】
神奈川県立近代美術館 葉山
TEL:046-875-2800(代表)