池袋駅西口地区では、「池袋駅西口地区再開発計画」による大規模な再開発を実施。「A街区」「B街区」「C街区」「D街区」で構成され、それぞれの区域に3つの超高層複合ビルが誕生する。工事期間は2027年度から2043年度を予定。
東京の副都心として栄える池袋は、大型デパートだけでなく、家電量販店、文化施設なども多く、国内の人々だけでなく、外国の人にも愛される街。また池袋駅は、JR、東武鉄道、西武鉄道、東京メトロが乗り入れるターミナル駅でもある。池袋駅周辺でもとりわけ西口側は、2019年年末に長年愛されてきた「池袋西口公園」が劇場型公園へとリニューアルを遂げるなど、徐々に変化を見せているエリアだ。
そんな池袋駅西口エリアが、三菱地所・三菱地所レジデンスによる「池袋駅西口地区市街地再開発事業」および、東武鉄道による「池袋駅直上西地区市街地再開発事業」という2つの大型再開発が相互一体的に整備を行う「池袋駅西口地区再開発計画」によって変貌を遂げる。池袋駅東西を結ぶ北デッキなどを通して、池袋エリア全体で駅やまちへの回遊性を高め、ウォーカブルなまち・池袋に生まれ変わる「脱・駅袋」を目指す。
再開発の対象となるのは、池袋駅西口のみずき通り、アゼリア通り、劇場通り、さらには東京芸術劇場やメトロポリタンプラザに囲まれた区域。この中で街区を4つに分け、「A街区」「B街区」「C街区」には、高層複合ビルを、「D街区」には公園を整備する。
駅からのアクセスも抜群な地に、3つの超高層複合ビルが誕生。それぞれ商業施設、ホテル、オフィス、住宅などを設ける見込みだ。
「A街区」には、地上41階、地下4階の約220mの高さのビルを建設。低層部には商業施設、高層部にはオフィスが整備される。アート・カルチャー情報発信施設も入居し、イベントの実施、多言語での各種発信や案内等を通して、周辺アート・カルチャー施設への回遊を促進する。
「B街区」に建設される地上50階、地下5階約270mの高さを誇るビル内にも、商業施設やオフィスが入居する。上層部には、池袋エリア初の外資系ホテルを誘致する予定だ。著名アーティスト等の滞在ニーズにも応えられるようになる。
「C街区」には、地上33階、地下6階約185mの高さのビルが誕生。ほか2つのビルと同じく、低層部には商業施設、高層部にはオフィスのほか、住宅も整備していく。また「C街区」のビル内にもホテルがオープン。ライフスタイルホテルとして、アート・カルチャーをコンセプトにした宿泊体験を提供する。周辺施設と連携したアート・カルチャーイベント等も開催予定だ。
アート・カルチャー育成支援施設が入居するのもポイントで、子ども向けの教育プログラム、アーティスト等の練習・交流の場を設け、アート・カルチャー人材育成・活動支援の場となることを目指している。
また「脱・駅袋」のコンセプトのもと、それぞれのビルにはまちを結節する空間を設置。東武東上線池袋駅から「A街区」へは、吹き抜け空間により解放感を演出したデッキアトリウムを通過してアクセスすることになる。さらに「A街区」の北駅まち結節空間はまちに向けて大きく開き、「A街区」と「B街区」を繋ぐ「中央駅まち結節空間」は、青空を感じることのできる吹き抜け空間を設けるという。
「B街区」と「C街区」の間にある大屋根広場は、大屋根を有しているため、雨天対応も可能な半屋外の劇場空間へ。大屋根広場のすぐそばにある池袋西口公園グローバルリング(GLOBAL RING)は、既存の屋外型劇場空間であるグローバルリングの機能を強化し、音楽ライブなどを実施予定だ。