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戦後日本“版の表現”をめぐる展覧会が金沢・国立工芸館で - 版画やグラフィックデザイン約60点を展示

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特別展「印刷/版画/グラフィックデザインの断層 1957-1979」が、金沢の国立工芸館にて、2023年12月19日(火)から2024年3月3日(日)まで開催される。その後、京都国立近代美術館に巡回する。

戦後日本における「版」の可能性

池田満寿夫 《夏 1》 1964年 東京国立近代美術館蔵
池田満寿夫 《夏 1》 1964年 東京国立近代美術館蔵

特別展「印刷/版画/グラフィックデザインの断層 1957-1979」は、約60点の版画やグラフィックデザインを通して、戦後日本美術の「版」にまつわる多彩な表現を紹介する展覧会だ。

高松次郎 《英語の単語》 1970年 東京国立近代美術館蔵
高松次郎 《英語の単語》 1970年 東京国立近代美術館蔵

マス・コミュニケーション時代を迎えた戦後の日本では、印刷技術が急速に発展するとともに、美術と大衆文化がいっそう強く結びつき、複製メディアによる表現が関心を集めていた。印刷、版画、そしてグラフィックデザインという領域は、互いに近付き、重なり合いつつも、決定的な差異を持つという関係にあり、こうした繋がりや差異に着目して多彩な表現が展開されることになった。

横尾忠則 「第6回東京国際版画ビエンナーレ展」ポスター 1968年 国立工芸館蔵
横尾忠則 「第6回東京国際版画ビエンナーレ展」ポスター 1968年 国立工芸館蔵

こうした試みが展開された舞台のひとつが、版画の国際展「東京国際版画ビエンナーレ展」である。1957年から1979年にかけて、11回にわたって開催された同展は、当時の気鋭の版画家やデザイナーが活躍する場となった。

木村光佑 《現在位置─存在A》 1971年 東京国立近代美術館蔵
木村光佑 《現在位置─存在A》 1971年 東京国立近代美術館蔵

本展では、浜口陽三、池田満寿夫、菅井汲、加納光於など、「東京国際版画ビエンナーレ展」の出品作家を中心に、版画やグラフィック作品を紹介。また、原弘、田中一光、横尾忠則、杉浦康平など、日本のグラフィックデザイン界を代表する作家が手がけた、「東京国際版画ビエンナーレ展」の展覧会ポスターも展示する。

展覧会概要

特別展「印刷/版画/グラフィックデザインの断層 1957-1979」
会期:2023年12月19日(火)〜2024年3月3日(日)
会場:国立工芸館
住所:石川県金沢市出羽町3-2
開館時間:9:30〜17:30(入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜日(1月8日(月・祝)、2月12日(月・祝)は開館)、12月28日(木)〜1月1日(月・祝)、
1月9日(火)、2月13日(火)
観覧料:一般 300円(250円)、大学生 150円(70円)
※( )内は20名以上の団体料金
※チケットは、オンラインによる事前販売あり
※高校生以下・18歳未満、65歳以上、障害者手帳の所持者および付添者1名などは無料
※そのほか、無料・割引対象者については美術館ウェブサイトを参照

■巡回情報
京都会場
会期:2024年5月30日(木)~8月25日(日)
会場:京都国立近代美術館(京都府京都市左京区岡崎円勝寺町)

【問い合わせ先】
TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)

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