トッズ(TOD'S)の2024年春夏コレクションが2023年9月22日(金)にイタリア・ミラノで発表された。
発表の舞台に、ミラノのスカラ座の舞台美術を手掛けるスカラ座アンサルド工房をセレクトしたトッズ。ショー会場に入ると、年末にスカラ座での初演を控えるオペラ『ドン・カルロス』の制作途中の舞台装置が立ち並ぶ中で、トッズの職人たちがバッグやシューズの制作に取り組む様子を披露していた。
今シーズンは、2020年秋冬コレクションからメンズとウィメンズのクリエイティブ・ディレクターを務めていたヴァルター・キアッポーニのラストコレクション。男性のワードローブや1990年代のミニマリズムにヒントを得ながら、女性らしいエレガントなコレクションを展開していく。
散見されたのは伝統的なテーラードウェアを、軽やかにアレンジしたアイテム。ノーカラージャケットは裏地を抜き、軽やかな素材を使用することでリラクシングな印象に。立体感のあるプリーツスカートには、インナーなしでウエストコートをそのまま羽織り、センシュアルな佇まいに仕上げた。
エクリュ、キャメル、タバコカラーといったナチュラルカラーにアクセントを加えるのは、ライムグリーンのワンピースや、ブルーとレッドで構成されたベストなど。いずれもコレクションに漂う軽やかなムードを加速させるように、リネンやガーゼ、クロシェ風ニットといった柔らかい素材が起用されている。
バッグは、アイコニックな「Di バッグ」を横長にアレンジしたものや、エンボスレザーを使用した「T タイムレス バッグ」に加え、新作としてポリッシュドレザーにメタルの「T」の クラスプを配した「トッズ T ボックス バッグ」や、キャンバスのような素材にレザーを合わせたショルダーバッグが登場。シューズはざっくりとレザーを編み上げたサンダルや、スリッパのようなレザーシューズなどが展開された。加えて今季は、ポケットとグローブホルダーが付いたベルトの提案も目立っていた。