映画『アメリ デジタルリマスター版』が、2023年11月17日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、ユーロスペースほかにて全国順次公開される。
フランス映画『アメリ』は、公開直後から「観る人みんなが幸せな気持ちになれる」と口コミが広がり、世界中でロングラン・ヒットとなったロマンチックコメディ作品。2002年には、アカデミー賞で外国語映画賞、美術賞など5部門へのノミネートを果たした。
監督・脚本を務めたのは、『デリカテッセン』『ロスト・チルドレン』『エイリアン4』など、それまでアーティスティックでダークな世界観を得意としていたジャン=ピエール・ジュネ。一転、「人々を幸せにする映画を撮りたい」と方向転換し、パリ・モンマルトルを舞台に、自分の好きなものと幸せの種を埋め込んだストーリーを作り上げたのが映画『アメリ』だ。いたずら好きな主人公・アメリはオドレイ・トトゥが演じた。
『アメリ』は日本では2001年11月17日に公開された。当初はミニシアター「渋谷シネマライズ」1館限定での上映を予定していたが、おしゃれでかわいい作風やパリの風景が注目を集めたこともあり、『アメリ』を待ち焦がれていた人々が朝からスペイン坂の上から井の頭通りまで並ぶ事態に。次第に社会現象化していき、上映館は47都道府県・映画館全160館まで、異例の拡大となった。
人気に連動して、『アメリ』劇中に登場する赤と緑を基調にしたポップなインテリアや、オドレイ・トトゥが着こなすレトロなファッションを紹介するムックやノベライズ、レシピ集、ヤン・ティルセンが手掛けた劇中音楽の楽譜集など関連書籍が続々と出版された。アメリのベッドサイドに置かれるミヒャエル・ゾーヴァのランプが高値で取引されたり、聖地巡礼ツアーが企画されたり、日本での社会現象は加熱する一方だった。
そんな名作『アメリ』が、20年以上の時を経てジャン=ピエール・ジュネ監修のもとデジタルリマスター化。より鮮やかできめ細かい映像となった『アメリ』を、大きなスクリーンで楽しめる。尚、渋谷ユーロスペースでは公開時と同じ35mmフィルムでの上映回も用意しており、新旧『アメリ』を見比べて楽しむことができる。
空想の世界の中で生きてきたアメリはアパートで見つけた古い宝箱の持ち主を突き止めたことから、ひそかに人を幸せにすることに喜びを見出していく。そんなアメリが初めて恋をするのだが、その不器用な恋の行方は?内気で孤独なアメリの小さな冒険をぜひ劇場で観てほしい。
なお、上映劇場では、『アメリ デジタルリマスター版』公開のために新たに制作されたパンフレットを販売。デザインは日本上映当時と同じく大橋修が手掛け、イラスト、コラム、クレームブリュレのレシピ、ロケ地マップ、22年前の初公開時の関係者裏話などを盛り込んだ充実した1冊となっている。
風変わりな両親の間に生まれたアメリは、父の誤解から学校に通えず、空想の世界で一人遊びする子ども時代を過ごした。大人になった今はパリの下町、モンマルトルで一人暮らししている。恋人や同世代の友達はいなくても、カフェ「ドゥ・ムーラン」の個性的な同僚や常連客に囲まれて、居心地がよい毎日を過ごしてきた。そんなある日、アメリのとあるお節介から小さな奇跡が起きる。
【詳細】
映画『アメリ デジタルリマスター版』
公開日:2023年11月17日(金)
監督・脚本:ジャン=ピエール・ジュネ
出演:オドレイ・トトゥ、マチュー・カソヴィッツ
原題:Le fabuleux destin d'Amélie Poulain
■『アメリ デジタルリマスター版』パンフレット
定価:1,200円
全44ページ/カラー