セイヴソン(Seivson)の2024年春夏コレクションが、2023年8月31日(木)に渋谷ヒカリエにて発表された。
空間に響き渡る人々の話し声と、秘密を抱えた書類を細かく切り裂くシュレッダーの音。ざわめきの中から、今季のセイヴソンが提案する女性像を体現するモデルたちが、凛とした足取りで歩いてくる。シーズンごとにあらゆる形で女性の魅力と強さを訴えかけてきたセイヴソンだが、2024年春夏コレクションでは“オフィスで働く女性”にフォーカスを当てる。
それは決して単純に働く女性のコーディネートを提案するのではなく、セイヴソンのフィルターを通してプロフェッショナルな女性の魅力を紐解き、可視化するということ。その方法として、肌を魅せるカットワークや脱構築型、レイヤードといったブランドが得意とするデザインをベースに、オフィスシーンから着想したディテールを落とし込んだ。
オフィスでは、社外秘の秘密文書を扱うもの。誰も知らない秘密がシュレッダーにかけられているかもしれない。軽やかな生地で表現されたストライププリーツは、そんな“シュレッダー”から着想したという。ブラウスのセンターやドレスのスカート部分、ジレなどに配されたマテリアルが、ランウェイにミステリアスな余韻を残す。
また、会社だけでなく個人個人も秘密を抱えている。それは自分でも気づかない心の奥底にあるかもしれず、秘密が知らず知らずのうちに外側から見た個人の魅力を引き立てていることもある。
そんな“個人的な秘密”を覗かせるように、トレンチコートを再解釈したショートドレスやハーネス風のトップス、タイトスカートなどは、しっかりとした生地がボディラインを浮き彫りにするタイトなシルエットへと構築。コントラストによって肌の存在感が際立ち、内側にある官能性を思い起こさせる。さらに、最も個人的な衣服であるランジェリーが、パワーショルダーのジャケットスタイルで提案された。