企画展「入るかな? はみ出ちゃった。〜宮本佳明 建築団地」が、兵庫の宝塚市立文化芸術センターにて、2023年9月16日(土)から10月22日(日)まで開催される。
宮本佳明(みやもと かつひろ)は、1961年兵庫・宝塚に生まれた建築家だ。その根底にあるのは、「建築とは記憶の器である」という考え方。たとえば、1995年に阪神・淡路大震災を経験した宮本は、全壊判定を受けた生家を修復し、《「ゼンカイ」ハウス》と名付けて現在もアトリエとして使用している。宮本にとって建築とは、文化財的価値を持たなくとも、つねに「記憶の器」としての側面を持っているのだ。
また、1996年には、ヴェネチア・ビエンナーレ建築展の日本代表作家に選出。約20トンもの阪神・淡路大震災の瓦礫を宝塚からヴェネチアに輸送し、会場となる日本館の床一面に積み上げたインスタレーションを展開し、最高賞であるパビリオン賞(金獅子賞)を日本館として初めて受賞している。
企画展「入るかな? はみ出ちゃった。〜宮本佳明 建築団地」では、《「ゼンカイ」ハウス》をはじめ、これまでに宮本が手がけてきた10の建築作品を紹介。通常、建築展では、小さな模型や写真、図面で建物を紹介することが多いが、本展では建築物の特徴的な部分を原寸大の模型で展示し、これらがレリーフのように壁や床から浮かびあがる展示を展開する。
また、会場では、これらの原寸大模型、写真や図面に加えて、建築設計の初期段階で用いられる簡易な「スタディ模型」も展示。宮本が頭の中で建築のイメージを固めてゆく過程を、模型を通して追体験することができる。
企画展「入るかな? はみ出ちゃった。〜宮本佳明 建築団地」
会期:2023年9月16日(土)〜10月22日(日)
会場:宝塚市立文化芸術センター 2F メインギャラリー
住所:兵庫県宝塚市武庫川町7-64
開館時間:10:00〜18:00(入場は17:30まで)
休館日:水曜日
観覧料:一般(高校生以上) 1,000円、中学生以下 無料
※障がい者手帳の提示により、本人および付添者1名まで無料
※「宝塚市」の「塚」は、正式には旧字体。
【問い合わせ先】
宝塚市立文化芸術センター
TEL:0797-62-6800