メゾン キツネ(Maison Kitsuné) 2023-24年秋冬コレクションが発表された。
今シーズンのインスピレーション源となったのは、1950年代にイギリスで流行したテディガールのスタイルと、名門男子校・イートン校に通う男子高生の間で起きた衝突。プレッピーの伝統に対抗する、パンクの精神を持った大胆なエネルギーのぶつかり合いを、メゾン キツネの視点を通して現代的でクールなデザインに再解釈しているのが特徴だ。
そんな今季のムードを体現するのは、カレッジファッションを彷彿とさせるアイテムの数々だ。ラグビーシャツやヴァ―シティジャケット、ポロシャツなどに加え、定番アイテムを今季流にアップデートしたうウェアも登場。カレッジストライプのニットウェア、紋章を複数並べたフーディー、レガッタをイメージしたグラフィックウェアなどが、ややオーバーサイズなシェイプと共に提案されている。
ボトムスは直線的かつ端正なシルエットを採用することで、知的なムードを香らせて。クロップドシルエットの撥水加工付きのダウンには、ハーフ丈のテーラリングパンツを組み合わせ、ラフになりすぎない絶妙なバランス感覚を提案。また足元は、ハイソックス×ローファーで、スマートな印象に仕上げている。
コレクション全体にリズムをもたらすのは、ややパンキッシュな赤のチェック柄。また今季は“花”もキーモチーフのひとつで、花柄のカモフラージュプリントを施したジャケットやパンツが登場。さらに野花の刺繍で覆われたブランドロゴ入りのTシャツなど、ワイルドな花の一面を描くアイテムも目を惹いた。
ブラックのコットンサテンのブルゾンや、ウォッシュ加工の日本製デニムなど、テディ・スタイルにおけるエッセンシャルなアイテムも登場。また今季は、ブランドのアイコン“Fox Head"ロゴに新しいデザインも仲間入り。グラフィカルで力強い枠線、そして同系色のカラーで表現されたクリエイティブなビジュアルに仕上げている。