展覧会「生誕110年 佐藤太清展 水の心象」が、東京の板橋区立美術館にて、2023年4月29日(土・祝)から6月4日(日)まで開催される。その後、愛媛の八幡浜市美術館、京都の福知山市佐藤太清記念美術館に巡回する。

佐藤太清、水の表現

日本画家・佐藤太清(さとう たいせい)は、花鳥風月を静止した状態で絵画化する従来の日本画表現から脱却し、動と静の両極性を湛えた独自の様式を確立したことで知られている。その画業において画風を変化させつつも、太清は生涯にわたって「水」にまつわる作品を数多く手がけた。

大正2年(1913年)京都に生まれた太清は、上京して児玉希望(こだま きぼう)に師事。この時、太清は「水を描いてみよ」という課題に取り組んだ記録が残っている。画業初期においては具象表現を目指すものの、中期には波紋や揺らぎ、水面に映じる像など、光や風の作用を描くことで水の存在を表し、後期には雨や雪、空気の湿り気から感じ取った水の感覚を表現するに至った。

展覧会「生誕110年 佐藤太清展 水の心象」では、太清が描いた「水」に着目しつつ、《暎》や《かすみ網》、《旅途》といった作品を紹介。生涯における作品の変遷、自然を描いた足跡、そして自ら感受した自然を解釈することによって生まれる心象の世界をたどってゆく。

展覧会概要

展覧会「生誕110年 佐藤太清展 水の心象」
会期：2023年4月29日(土・祝)～6月4日(日)
会場：板橋区立美術館
住所：東京都板橋区赤塚5-34-27
開館時間：9:30～17:00(入館は16:30まで)
休館日：月曜日
観覧料：一般 650円、高校・大学生 450円、小・中学生 200円
※土曜日は小学・中学・高校生の観覧無料
※65歳以上および障がい者割引あり(要証明書)

■巡回情報
・八幡浜市美術館
会期：2023年7月1日(土)～8月20日(日)
住所：愛媛県八幡浜市62-1
・福知山市佐藤太清記念美術館
会期：2023年9月10日(日)～10月22日(日)
住所：京都府福知山市岡ノ32-64

【問い合わせ先】
板橋区文化・国際交流財団
TEL：03-3579-3130