企画展「超絶技巧、未来へ! 明治工芸とそのDNA」が、長野県立美術館にて、2023年4月22日(土)から6月18日(日)まで開催される。岐阜で開催されている巡回展だ。
明治工芸とは、江戸末期から明治期にかけての日本で作られた、精巧な工芸作品のことだ。企画展「超絶技巧、未来へ! 明治工芸とそのDNA」では、七宝や金工、漆工、刺繍絵画など、超絶技巧を凝らした明治工芸に加えて、その高度な技術を受け継いだかのような現代作家による作品を紹介する。
江戸時代に諸大名のもとに仕えていた職人は、明治維新を契機にそれまでの活躍の場を失い、香炉や花瓶、茶碗など、暮らしを彩る工芸品を手がけるようになった。こうした工芸品は、明治政府が推し進めた殖産興業政策のもとで花開き、超絶技巧を凝らした工芸品が積極的に海外へと渡ることになった。
本展では、技巧的な明治工芸の名品約60件を一挙紹介。繊細かつ緻密な色彩と文様を特徴とする七宝作品を手がけた並河靖之(なみかわ やすゆき)や、刀装具制作で培った技術を花瓶や香炉、宝石箱などへと昇華した正阿弥勝義(しょうあみ かつよし)などの作品を目にすることができる。
また、本展では、明治工芸の超絶技巧を受け継ぐかのように、さまざまな技法を駆使した新たな表現を切り拓く現代作家を取り上げ、新作を中心に紹介。微細な陶片を組み合わせることで布のような作品を作る稲崎栄利子や、デジタル数字を螺鈿で表現する池田晃将、繊細なガラス作品を手がける青木美歌など、17人の作家による作品64件が一堂に会する。
企画展「超絶技巧、未来へ! 明治工芸とそのDNA」
会期:2023年4月22日(土)〜6月18日(日)
会場:長野県立美術館 展示室2・3
住所:長野県長野市箱清水1-4-4
開館時間:9:00〜17:00(展示室入場は16:30まで)
休館日:水曜日(5 月 3 日(水・祝)は開館)
観覧料:一般 1,400円(1,300円)、大学生 1,200円(1,100円)、高校生以下・18歳未満 無料
※( )内は20名以上の団体料金
※前売券(一般のみ、1,200円)は、長野県立美術館、ローソンチケット(Lコード 35566)、セブンチケット(セブンコード 099-533)、チケットぴあ(Pコード 686-404)ほかにて、4月21日(金)まで販売
※東山魁夷館およびNAMコレクション展との共通料金は、一般 1,900円、大学生 1,500円
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の所持者および付添者1名は無料
■出品現代作家
青木美歌、池田晃将、稲崎栄利子、岩崎努、大竹亮峯、蝸牛あや、小坂学 、長谷川清吉、樋渡賢、福田亨、本郷真也、前原冬樹、松本涼、盛田亜耶、山口英紀、吉田泰一郎、 彦十蒔絵 若宮隆志
【問い合わせ先】
TEL:050-5542-8600(ハローダイヤル)