2010年春夏シーズンにデニムブランド「KURO(クロ)」がスタート。
KURO(クロ)は日本のファッションブランド。デニムを中心にトータルで展開している。
ブランドネームである「KURO」は日本語の「黒」を意味し、縫製や染色、加工など最高峰と謳われる日本のクラフトマンシップにおいて、スタイリッシュかつ徹底的にこだわり抜かれた「メイド・イン・ジャパン」のアイテムを展開。日本の職人の技術と日本の感性を組み合わせている。オリジナルの生地の開発も積極的に行う。
デザインはミニマルに、素材面での圧倒的なコストパフォーマンスをもって登場した「KURO」は、世界各国のショールームやそこに集まる世界中バイヤーから高い評価を受ける。特にデニム作りにおいてその特徴がみられる。現在では世界各国にある取扱店舗にて高い支持を得ている。
2019年秋冬シーズンより、新たなコンセプトのライン「Kライン(K-LINE)」をスタート。KUROのブランドに根付く記事屋縫製に対するこだわりはそのままに、KUROの中にある中世的な要素を切り取って形にした、ジェンダーフリーの新たなコレクションを展開。「アーバンクローズ」をコンセプトに、ミニマムな色彩と緻密に計算されたフォルムが特徴の布帛、ニットを揃える。
【生地】
日本綿布製デニム:力織機で織られ糸の打ち込みが多いのが特徴。14ozの整理加工がされていない生地(キバタ)で、ヴィンテージ特有の捩れや毛羽感、風合いを表現。シボ感や縦方向の色落ちが非常に際立ち、加工栄えする生地と言える。
吉河織物製デニム:力織機で織られた13ozの整理加工されている生地。濃紺で綺麗な表情が魅力で、オンスが軽いため細めのシルエットと相性が良いのが特徴。加工後には、程良く綺麗な縦方向の色落ちが生まれる。
【縫製】
・糸は単糸(金茶)と単糸(白)を合わせた双糸を使用。強度があり、また、綿糸を使用しているため、加工後、また履き込んでいくうちに、古着のような色や風合いが出ること。
・フロントやバック、コインポケット部分に施されたハンドメイド風のステッチが最大の特徴で、さらに同色の糸で地縫いをしている。限られた工場の高い技術が必要で、通常に比べ2倍の工程が必要となる。
・ハンドステッチ部分の糸は細めのものを使用しており、運針も細かいため洗いをかけた際にパッカリング(縫い縮みやひきつれによる生地のゆがみ)が出やすくなる。
・ベルトループにも、ステッチ間に山ができるようなヴィンテージらしい独特の縫製。また、糸の太さやステッチ幅などを要所で変えることで、ステッチが立体的に見える。
デザイナーは八橋佑輔。1981年生まれ、東京都出身。 独学でデザインを学び、2010年にピッティにてクロ(KURO)を発表。2013年、原宿にKUROの直営店をオープン。2015年、大阪と名古屋にKUROの店舗をオープン。2016年には、リモワが選ぶ「日本のクリエイター9人」のメンバーとして、リモワのグローバルキャンペーンに登場。2017年には、シェフ松嶋啓介のレストラン「KEISUKE MATSUSHIMA」の制服デザインを手掛ける。2017年、旗艦店をギンザシックスにオープン。